安川電機ロボットのエンコーダバックアップエラーを回復する方法

最近、お客様からJSR Automationにエンコーダに関するご相談がありました。今日はそれについてお話ししましょう。

安川電機ロボットエンコーダエラー回復機能の概要

YRC1000制御システムでは、ロボットアーム、外部軸、ポジショナーのモーターにバックアップバッテリーが搭載されています。これらのバッテリーは、制御電源がオフになっても位置データを保持します。バッテリー電圧は時間の経過とともに低下します。2.8Vを下回ると、コントローラはアラーム4312「エンコーダバッテリーエラー」を発します。

バッテリーを交換せずに動作を継続すると、絶対位置データが失われ、アラーム4311「エンコーダバックアップエラー」が発生します。この時点で、ロボットの実際の機械位置は保存された絶対エンコーダ位置と一致しなくなり、位置オフセットが発生します。

エンコーダバックアップエラーからの回復手順:

アラーム画面で[RESET]を押すとアラームが解除されます。ジョグキーを使ってロボットを動かすことができます。

ジョグ キーを使用して、各軸をロボットの物理的なゼロ ポイント マークと揃うまで移動します。

この調整にはジョイント座標系を使用することをお勧めします。

ロボットを管理モードに切り替えます。

メインメニューから[ロボット]を選択します。[ゼロ位置]を選択すると、ゼロ位置キャリブレーション画面が表示されます。

エンコーダバックアップエラーの影響を受ける軸では、ゼロ位置が「*」と表示され、データが欠落していることを示します。

[ユーティリティ]メニューを開きます。ドロップダウンリストから[バックアップアラームの修復]を選択します。バックアップアラームの修復画面が開きます。修復する軸を選択します。

– 影響を受ける軸にカーソルを移動し、[選択]を押します。確認ダイアログが表示されるので、「はい」を選択します。

– 選択した軸の絶対位置データが復元され、すべての値が表示されます。

[ロボット] > [現在位置] に移動し、座標表示をパルスに変更します。

ゼロ位置を失った軸のパルス値を確認します。

約0パルス→回復完了。

約+4096パルス→その軸を+4096パルス移動し、個別にゼロ位置登録を実行します。

約-4096パルス→その軸を-4096パルス移動し、個別にゼロ位置登録を実行します。

ゼロ位置を調整した後、ロボット制御の電源をオフにして再起動します。

ヒント: ステップ10のより簡単な方法(パルス≠0の場合)

ステップ 10 のパルス値がゼロでない場合は、次の方法を使用して簡単に調整できます。

メインメニューから[変数] > [現在のタイプ(ロボット)]を選択します。

未使用のP変数を選択します。座標タイプを「ジョイント」に設定し、すべての軸に0を入力します。

ゼロ位置が失われた軸の場合は、必要に応じて +4096 または -4096 を入力します。

[前進]キーを使用してロボットをそのP変数位置に移動し、個別のゼロ位置登録を実行します。

言語の問題により、当方の意図が十分に伝わっていない場合は、ご連絡いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

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投稿日時: 2025年6月5日

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